原因不明の蕁麻疹!?その対処法とは?

 

肌のあちこちに赤いふくらみ(膨疹)ができて、激しいかゆみに見舞われる「蕁麻疹」は、ウイルスや食物アレルギーによって発症する病気です。ところが蕁麻疹全体の約7割は原因不明であり、ほとんど前触れなく症状が引き起こされます。この原因不明の蕁麻疹、いったいどう対処したら良いのでしょうか? そこで原因不明の蕁麻疹が出た時の対処法をご紹介します。

蕁麻疹の7割は原因不明の特発性蕁麻疹

蕁麻疹を引き起こす原因は、ウイルス、食物アレルギー、運動、日光、薬剤など実にさまざまです。しかし、実際に原因を特定できるのは約3割ほどとされています。残りの7割は医師が診察しても原因を特定できなかった「特発性蕁麻疹」と言われるものです。原因が分からないと「治らないんじゃないか」と不安になりますが、蕁麻疹は原因不明であっても対処が可能です。落ち着いて早めに対処しましょう。
原因不明の蕁麻疹にどう対処したら良いのか?

特発性蕁麻疹は予防が難しい

蕁麻疹は原因が分かっていれば予防することができます。例えば食物アレルギーが原因であれば、アレルギー症状を引き起こす食品を摂取しないことで症状を抑えることができます。
しかし、原因不明の場合はちょっと厄介です。あらゆる原因を想定して予防しようとすると、食事も外出も運動もままならなくなるからです。

ですから原因不明の蕁麻疹は予防よりも症状が現れた後の対処が大切です。蕁麻疹は急に症状が現れるうえに、チクチクするようなかゆみを伴うため、パニックになってしまうことがあります。しかし、落ち着いて対処することで症状が早く治まり、心に余裕を持って生活できるようになります。

まずは応急処置

蕁麻疹の治療は病院で行います。しかし、症状が現れてすぐに病院に駆け込むことは難しいため、まず病院に行くまでの間に応急処置を行いましょう。以下のような方法が有効です。

患部をよく冷やす

肌が急に痒くなったときに、掻きむしるとかえって症状を悪化させてしまい逆効果です。とはいえ気になる痒みをただ我慢するのはなかなか難しいでしょう。

そんなときの対処法は患部をよく冷やしましょう。痒みは炎症によって引き起こされる症状ですから、冷やして炎症が多少なりとも鎮まると痒みが緩和されます。
氷を入れたビニール袋や保冷剤を用意して患部に当てて冷やしましょう。なにもないときは水道の蛇口をひねって冷水に当てるだけでも効果的です。

安静にする

血行が促進されると痒みが酷くなります。肌が痒くなるとつい落ち着きなくバタバタしがちですが、体を動かすと血行を促進させてしまいます。できるだけ安静に過ごしましょう。

病院で治療を受ける

早めに病院を受診する

蕁麻疹は命に関わる病気ではありません。しかし、治療せずに放置すると慢性化して治りにくくなります。またこれまでの研究では、発症してから早いうちに治療を開始した人ほど治癒しやすいことが分かっています。
発症から1年以内に治療を行った方は6~7割が治癒しますが、1~5年では約4割まで治癒率が下がります。
蕁麻疹は誰にでも起こりうる病気で、恥ずかしがる必要はありません。また、頻繁に症状が現れる方はすぐに症状が落ち着くからと言って放置せず、病院を受診しましょう。

抗ヒスタミン薬で治療する

蕁麻疹は肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出されることで症状が引き起こされます。市販の塗り薬を肌に塗っても治療効果は期待できません。

蕁麻疹の治療方法は「抗ヒスタミン薬」の服用が中心です。
症状が現れたらまず応急処置を行い、できるだけ早く皮膚科のある病院を受診してください。皮膚科では問診、診察、検査を行ったうえで、内服薬の抗ヒスタミン薬が処方されます。抗ヒスタミン薬はどのような原因の蕁麻疹にも効果がある治療薬であり、ヒスタミンの働きを抑制することで症状を抑えることができます。

ステロイド剤で腫れや痒みを抑える

赤みや痒みが深刻な場合は、ステロイド剤が処方されることがあります。
ステロイド剤は体の中の炎症を抑えたり(抗炎症作用)、免疫力を抑制する作用(免疫抑制作用)を用いて様々な疾患を治療する薬で、抗炎症作用によって皮膚の赤みや痒みを抑えます。ただしステロイド剤には副作用もありますから、必ず医師の指導のもとで使用してください。

症状の再発を防ぐ対処法

原因不明の特発性蕁麻疹は治療を行っても、いつ症状がぶり返すか分かりません。もちろん原因が分からないため予防は難しいのですが、日常生活の中でちょっとしたことに注意するだけで症状の再発リスクを下げることができます。

アルコールや香辛料の摂取を控える

アルコールや香辛料には血行を促進する作用があります。普通であれば体が温まって冷えが緩和されるなどの良い効果が期待できますが、蕁麻疹を抱えている方には逆効果になりかねません。アルコール度数の高い焼酎やウイスキー、唐辛子などの刺激の強い香辛料の摂取は控えてください。

入浴時間は短めに

血行促進は入浴によっても起こります。もちろん入浴がダメなわけではありませんが、熱めのお湯に長く浸かるのは避け、入浴時間を短くしましょう。

ストレスを溜めない

ストレスが溜まると蕁麻疹の症状が現れやすくなります。仕事や家事などで忙しい生活を送っている人ほどストレスが溜まりがちです。さらに働きすぎや寝不足による疲労の蓄積もストレスの原因になります。どんなに仕事や家事で忙しくても数時間ごとに休憩をとり、十分な睡眠時間を確保して、ストレスが溜まらないようにしましょう。

終わりに

原因不明の蕁麻疹が発症した時であっても、まずは落ち着いて応急処置を行いましょう。
患部を冷やしたり、血流を促進しないように安静にして様子をみることが大切です。

症状が酷かったり、再発を繰り返す場合は、病院での診察・治療をおすすめします。

再発防止には、日々の生活の中で改善したほうが良い点が無いかを振り返り、精神的、肉体的にストレスのかかりにくいライフスタイルへ少しずつ変えていくこと。
これがまず初めに、簡単に取り組める方法です。

編集部

アレルギー図鑑編集部です。
編集メンバーのほぼ全員がアレルギー保有者。花粉症や、アレルギー性鼻炎、食物アレルギーによる蕁麻疹や肌荒れなど、様々なアレルギー症状に日々向き合いながら暮らしています。生活スタイルに合わせた無理のないアレルギー解決をモットーに、皆さんのアレルギー解決に役立つ情報を発信していきます。