食べ物が引き起こすアレルギー以外の体調不良!?

誘われたパーティーや仕事の会食で、いつもより食べすぎたり飲みすぎたりしてしまうことは、誰にでもありますよね。
暴飲暴食の後には多かれ少なかれ、体調不良が待っていることを経験上知っていても、自制するのはなかなか難しいものです。
体調不良と一口に言っても、食物にアレルギーがあるわけでもないのに、ひどい慢性疲労や慢性的な下痢または便秘などの症状はありませんか?
もしかすると、それは食物不耐症かもしれません!?
食物不耐症の特徴
食物不耐症とは、「非アレルギー性食物過敏症」とも呼ばれ、特定の食物を消化することが困難な病気です。
食物アレルギーは、体の免疫系がそのタンパク質を有害物質と間違え、それに対して抗体を作り出します。
そして、再び同じタンパク質が体内に入ってきた時に免疫反応を起し、食物アレルギーの症状を引き起こします。
このように食物アレルギーは免疫系が直接引き起こす反応であるのに対し、食物不耐症は特定の化学物質を多く含む食品で症状が誘発されるため、同じ食品であっても産地や鮮度が異なると症状が出たり出なかったりします。
食物不耐症の症状
食物不耐症は、「疲労感や頭痛、腹痛・吐き気・下痢、全身の発疹」などの症状が現れます。
不耐性の症状は一般的に重度のアレルギー反応ほど酷くはありません。
また、不耐症は少量の摂取であれば発症しない場合があります。
食物不耐症の原因
生まれつき分解・消化するための酵素が欠如している「先天性」と、成長とともに減少していく「後天性」の2つのタイプがあります。
代表的なのは、エタノール(お酒)、グルテン(小麦等)、乳糖(乳製品など)などの不耐症です。
エタノールに対する不耐症は、「アルコール不耐症」と呼ばれ、エタノール及びアセトアルデヒドの分解に関わる酵素の活性が、遺伝的に低いことによると考えられています。
グルテンとは、小麦・大麦・ライ麦などに水分を加えるとできるタンパク質で、うどん、パスタ、パン、中華麺など多くの小麦加工品に含まれています。
このタンパク質を消化できないのが「グルテン不耐症」です。
「乳糖不耐症」は、牛乳やヨーグルト・チーズなどの乳製品に含まれる乳糖を消化する分解酵素ラクターゼの不足が原因と言われています。
特に日本人はラクターゼの量が少ないと言われています。
食物不耐症の対策
プロテニスプレイヤーのジョコビッチ選手は食物不耐症でした。
食事を見直すことで自身の持つ能力を最大限に発揮し、世界ランク1位に君臨したことは彼の著書でも明らかにされています。
グルテンと乳製品の不耐症があった彼は、医師のサポートを受けながら徹底した食事改善をしたのです。
食物不耐性による慢性疲労や集中力不足が、あなたの生活や仕事の効率を悪くしている可能性がないとは言い切れません。
食物不耐性はアレルギーよりも発見が難しいと言われています。
自分では原因がわからない各種症状に悩まされている方、自己判断が難しく気になる症状がある方は、まずは、内科又はアレルギー科での受診又はアレルギー検査をオススメします。
まとめ
・ 食物不耐症とは、非アレルギー性食物過敏症とも呼ばれ、特定の食物を消化することが困難な病気である
・食物不耐症は特定の化学物質を多く含む食品で症状が誘発されるため、同じ食品であっても産地や鮮度が異なると症状が出たり出なかったりする
・食物不耐症は、「疲労感や頭痛、腹痛・吐き気・下痢、全身の発疹」などの症状が現れる
・原因は、エタノール、タンパク質、乳糖などを分解・消化するための酵素が欠如しているためである