エビやカニだけじゃない。イカでも腹痛が。。イカアレルギーがあるって本当?

日本は、世界第一のイカの消費国です。私たちの生活に身近なイカは、お刺身、炒め物、焼き物、煮物など、イカに関する料理のレシピは数え切れないくらいあります。
しかし、実はイカが、アレルギー症状を誘発する食材に指定されていることを知っていましたか?
今回は、イカアレルギーの原因と症状、そして対策をまとめました。
イカアレルギーの特徴
このイカは、国の推奨するアレルギー基準である「特定原材料に準ずる20品目のうちの1つに入っており、出来る限り、これらの食材が入っていることを表示するように推奨されています。
あらかじめ箱や袋に入ったお菓子や、缶詰などは表示されやすいのですが、お惣菜など、その場で包装されるものなどには表示の義務がなく、知らないうちにイカを食べ、アレルギー症状が出る可能性があります。
イカアレルギーの症状
ほとんどの場合、即時型のアレルギー症状、すなわち食べてすぐ、又は、数時間以内に症状が現れます。
即時型アレルギーの場合(食後すぐ~6時間の間)、「下痢、腹痛、嘔吐、胃痛、咳、口腔内アレルギー症候群」などの症状が出て、深刻になると「アナフィラキシーショック」が起こり、呼吸困難・低血圧・意識を失う症状が出る場合もありますので、すぐに病院で診察と治療を受けることをオススメします。
遅延型アレルギーの場合(食後6時間~48時間程)では、「蕁麻疹、湿疹、下痢、胃痛、倦怠感、疲れ」など、慢性的な疾患が出やすく、何かしらの疾患が出た方には、内科やアレルギー科で、食物アレルギー検査をオススメします。
また、イカアレルギーは、エビアレルギーなどの甲殻類のアレルギーと同じく、大人になってから突然発症するケースが多くみられます。
イカアレルギーの原因
イカアレルギーの原因物質(以下、アレルゲン)は「トロポミオシン」というタンパク質と言われています。
このトロポミオシンは、筋肉の中に含まれるたんぱく質であり、人間にも存在します。
イカに含まれるトロポミオシンは、人間にとってアレルギーを引き起こしやすい種類であり、タコ、カキ、アワビ、サザエなどの貝類にも同様のトロポミオシンが含まれています。
また、エビやカニにもトロポミオシンは含まれているのですが、イカのトロポミオシンと種類が異なるため、「イカアレルギーだからといって、エビアレルギーにもなる」ということは少ないようです。
イカアレルギーの対策
一番の方法は、イカを食べないこと。
また、自分がイカアレルギーを持っているかどうかを、しっかりと病院でアレルギー検査を行い調べることです。
即時型アレルギーの方は、イカアレルギーの原因となる「トロポミオシン」は、加熱しても無くならないので注意が必要です。
遅延型の場合でも、アレルギーが発症してから、約半年から1年は食べることを控え、その後も、極力、イカを食べない方が理想的です。
特に、体調が悪いとき、疲れているときは、食べることを控えることも考えましょう。
まとめ
・ イカは「特定原材料に準ずる20品目」のうちの1つに入っているが、調理惣菜などには表示されていない場合もあるため、注意が必要
・ 即時型の場合、「アナフィラキシーショック」が起こる危険がある
・ イカアレルギーは、大人になってから突然発症するケースが多くみられる
・ イカアレルギーの原因は「トロポミオシン」というタンパク質だが、同じ「トロポミオシン」が原因の甲殻類アレルギーとの相関性はない